函館支部農園見学勉強会を終えて

函館支部総務会計部長  齊藤大介

いつの間にか、季節はすっかり秋模様となってきました。
令和6年10月9日水曜日、函館支部農園見学勉強会を開催いたしました。支部としましては、カールレイモン工場見学以来8年ぶりの開催となります。

午前中は七飯町の農園さわやかファームさんに行きました。
さわやかファームでは、多くの種類の野菜を手掛けており、全ての野菜がビニルハウスで平成17年から有機・無農薬栽培を始め、平成23年には有機JAS認証も取得しています。27棟あるビニルハウスのうち、2~3棟でこれから旬の「ちぢみホウレン草」や赤色のカブで「ももの助」、がすくすくと育っておりました。社長の吉田さんいわく今年は虫が多く、ナスやズッキーニ、トマト等被害が多かったそうで、猛暑が原因で害虫が大量に発生したんじゃないかと話していました。お土産にブラックのジョーという、普段聞かない品種のかぼちゃを頂きました。ありがとうございました。
この後七飯町から函館新道で湯の川方面へ、Asianbarラマイにて昼食にスープカレーを食べました。

午後からは函館空港奥の金子農園を訪ねました。酪農家でもある社長は79歳にもなりますが、現役でまだまだ元気に畑に出ていらっしゃいます。金子農園ができた当初のお話や、有機肥料のお話、出没する熊のお話など、長い人生で培ってきた経験、苦労話等たくさん聞かせて頂きました。ここでもお土産に牛蒡や芋を頂きました。ありがとうございました。

最後は函館空港のそばの町、銭亀町にあるソバージュド函館にお邪魔しました。ソバージュド函館はエゾ鹿の狩猟、解体、加工、販売を行っているとても希少な会社です。鹿肉は従来、有害鳥獣扱いされてきました。農作物や林業被害も社会問題化されてきた中、ソバージュド函館では、そんなエゾ鹿を有益食材にするため、手軽においしく安全に食べていただくことを普及させるために、会社を立ち上げたと代表の佐藤さんはおっしゃっていました。そんな話をしていると、森の中で仕留められたシカが一頭運ばれてきました。

「解体見ていきます?」と佐藤代表の言葉に皆嬉しそうに「はい!」

こんなチャンスはめったにない事です。私は持ってるスマホで動画を撮り続けました。約30分ほど動画を撮りました。代表自ら素早い手さばきで説明を交えながら捌いていきます。慣れているとはいえ、30分でシカを一頭枝肉にしてしまうのには圧巻でした。代表のお話だと10月1日からエゾシカ猟が解禁になり、来年1月31日まで行われます。この期間外でも生態系や農林水産業に被害が生じる場合は駆除が、許可されたときのみ認められる為、狩猟者が少ないこの地域はほぼ年中エゾシカを捕獲し加工、販売できるのです。貴重な体験をさせていただきました。

今回久しぶりに行われた勉強会ですが、とても有意義な体験と、考えさせられる貴重なお話をたくさん聞くことができました。さわやかファーム吉田社長、金子農園金子社長、そしてソバージュド函館佐藤代表、ありがとうございました。そして、参加された皆さんお疲れ様でした。
また来年も勉強会を企画していきたいと思います。