スペイン・アンダルシア食材を使った料理セミナー2025

7月11日、札幌グランドホテルにて開催されました料理セミナーに参加させていただきました。
スペインからレストラン「MÉNADE(メナード)」のオーナーシェフ パブロ・ベガ氏と、系列レストランを共に運営するパブロ氏(お名前は一緒ですが、親戚ではないとの事)を、セミナー講師として招き、アンダルシア産の食材を使った料理をご披露いただきました。

スペインで修行され、仁木町でスペイン料理店「Niquis Miquis(ニキス ミキス)」を営む 中野氏の同時通訳により、圧倒的なライブ感でのセミナーがスタート。
各メニューの調理実演後に、グランドホテルスタッフによって完成された同メニューがコース仕立てで提供されたので、賞味会さながらに一皿一皿を堪能できました。

料理の背景にはスペインが辿ってきた歴史のお話もあり、香辛料の使い方や食材の組み合わせの中に表現され、自身の浅学を痛感する事にもなりました。。。
テーブルの上には料理だけにとどまらず、3~4種類のオリーブオイルが置いてあり、パンに付けて食べ 味わいの違いを比較する事ができました。
さらにドリンクコーナーにはスペイン産のビール、赤・白・スパークリングのワインやシェリーワインまでもが並べられ、食事と共にマリアージュも楽しむことができ、お店でもなかなか体験のできない大変貴重な時間となりました。
参加者の中にはこれから調理の道を目指す専門学校生も多く、特別な刺激を受け モチベーションが高まる好機になったのではないかと思います。

この度の学び多いセミナーを開催していただけたのも、アンダルシア州経済振興局の皆様と、司厨士協会のご尽力があっての賜物であり、感謝の念に堪えません。
会場であるグランドホテルの総料理長・伊藤博之副会長はじめ、スタッフの皆様、準備に携わった協会役員・会員の皆様にもこの場をお借りして御礼申し上げます。

SAPPORO STREAM HOTEL 福元 崇(札幌支部副幹事長)

札幌グランドホテル調理師(試食用料理などの調理スタッフ)の感想

今回のセミナーでは、アンダルシア産の食材を使った料理5品、紹介していただきました。
普段見ることのできない調理法と味だったため大変勉強になりました。
スペイン料理特有と言っていいのか分かりませんが、酸味と甘み、香辛料の使い方と香りバランスなど、味わい知ることが出来て大変貴重な時間でした。
今後、この体験を活かせるように頑張ります。

内田 亘(わたる)(入社2年目)


スペインの食材を使って『本場の味』を再現!!
全5品を『2023年スペイン最優秀シェフ賞』を受賞したパブロ・ベガ シェフと共に通訳を交えながら調理をさせていただき、料理提供いたしました。

アミューズの『アホブランコ エビとイチジク添え』は塩と胡椒のみのシンプルな味付けで、素材の味を最大限活かした料理でした。
それとは逆に、4品目の『イベリコ豚プレッサのマリネ』はガツンとした強い味わいで、白ワインヴィネガーや、オレガノ、クミン、ニンニクなどのスパイスを使い24時間マリネする料理でかなり印象強い味でした。

食材の味見をさせていただいた際、オリーブオイルの中でも辛い物があるのだと学び、ボトルは個性的デザインなものが多いのだとも知りました。
初めて、ヤギのチーズを味見させていただいたのですが、なかなかの深みのあるすごい味でした。

料理全体では、ほとんどの料理にスパイスを使用していて、人参のクリームにはオレンジの皮を入れるなど、すべての料理が『香り』に力を入れたている印象でした。

今回のようなセミナーに参加することができ大変勉強になりました。
これからもたくさんのシェフと交流させていただけたら幸いです。
この度は本当にありがとうございました。

正部家(しょうぶけ) 陸翔(りくと) (入社1年目)


調理師専門学校の学生の感想(抜粋)

  • はじめていくつかのオリーブオイルの味を同時に比較する経験をし、こんなに色々な味があるのだと驚いた。
  • 「食べたことのない味」と感じるものが多く、異文化に触れた気がしました。
  • トマトといちごを使ったスープが出て、最初はあわないのではと思ったが、酸味と酸味で味がとても合っていてとてもおいしかったです。本物のシェフの手際や盛付の丁寧さにも驚きました。
  • 見たこともない料理ばかりで味わう前からとてもワクワクし、食べてみて本当にどれも美味しく感動しました。特に印象に残ったのは最初に出て来た「アホブランコ エビとイチジク添え」で、オリーブオイルがすごく効いていて食べたことのない味でした。
  • これまで思っていたスペイン料理のイメージとは違うもので、すべての料理がおいしく自分が今まで食べたことのない味を楽しめとても貴重な経験になった。自国の伝統の良さを忘れずにそれをいかして料理にすることはすごく大変なことだと思いました。
  • 会場で「スペインの有名店El Bulliの現地での評価は」という質問があり、シェフの回答は「El Bulliの分子ガストロノミーなどの料理を支持する人もいれば、伝統的料理を見直す考えもあり、半々くらいである」とのことだった。画期的な発想の料理は魅力的だが、料理の継承も大切であるとあらためて思った。