調理師のための嚥下調整食研修を終えて

函館支部総務会計部長 齊藤大介

令和5年7月12日、函館短期大学付設調理製菓専門学校にて、調理師のための嚥下調整食研修が行われ、函館支部から川畑評議員、北野常任監査役、稲船支部長、仲川幹事長、山本事業部長、と私の6名が参加しました。

高齢社会の進展を見据え、嚥下調整食を適切に調理できる知識や技術の普及を目的とした研修です。

東京医療保健大学医療保険学部医療栄養学科教授の小城明子氏の講義では、高齢者の身体的な特徴や食事環境などを踏まえたうえで嚥下調整食の種類や特徴を学びました。
誤嚥を防ぐためのとろみは3段階あり、高齢者の嚥下機能に合わせて細かく調節し提供する事や、一般的に洋菓子などに用いられるゲル化剤を使用し、暖かくても溶けないゼリー状のものを調理したり、噛んだり、舌でつぶしたりすることなくそのまま飲み込める調整食などの調理や提供方法を教えて下さり、とても勉強になりました。

株式会社むろ多の室田大祐氏による、アルファー化米粉を使用した鰻重や、ゲル化剤を使用しただし巻き卵などの実演を調理実習室にて受講しました。
高齢者の嚥下機能に合わせて鰻重のご飯を調節し、試食させていただきました。

「高齢者の方だってみんなと同じもの食べたいでしょ?」という室田氏の言葉に大変感銘を受けました。
食べる楽しみや、おいしく食ベていたい想いを高齢者の方たちに広く持っていただき、今回受講した事を参考にして、より一層お客様に対する意識を高めて調理に携わっていきたいと思いました。