北海道の玉ねぎ

編集部 景井 賢司

日本の玉ねぎ生産量はアメリカに次ぐ世界第2位であり、国産の玉ねぎの中でも北海道産が5割以上の出荷率を占めています。

玉ねぎの語源は英語の(onion)、ラテン語で真珠を意味する(unio)に由来します。
フランス語では(oignon)、イタリア語では(cipolla)と言います。
玉ねぎはその薬効が広く認められ、真珠のように神秘的なパワーを持つと信じられていたためこのような名前が付いたという由来があります。

玉ねぎの歴史を辿ってみると古代エジプト・メソポタミア文明から始まっていたとされ、当時エジプトのピラミッド建設に従事した労働者の給料が玉ねぎで支払われていたという説があるそうです。
そんな古くから世界的に食されている玉ねぎは、料理に必要不可欠な存在です。
西洋では格好の味を出す食材として「西洋のかつおぶし」と呼ばれているそうです。

玉ねぎには、ケルセチンというポリフェノール成分や善玉菌のビフィズス菌を増やすオリゴ糖多くが含まれており、がんや老化などの予防になります。また、体内に摂取した脂肪の吸収を抑制するはたらきがありダイエットにも有効です。血液をさらさらにする効果がある硫化アリルは、ビタミンB1と結合してアリチアミンとなることで疲労や不眠、イライラなどの予防にもなります。咳や痰をしずめる効果があるとも言われ、玉ねぎの絞り汁を5~6倍にお湯で薄めてうがいをすると症状が緩和されるそうです。また、不眠が続いている方はよく刻んだ玉ねぎをガーゼに包んで枕元に置いて寝ると安眠効果があると言われています。

玉ねぎの有効成分は生食が一番効果的で1日1/4個程度、加熱する場合は切ってから1時間ほど放置したあと火にかけ調理すると有効成分の損失なく食べられます。皮を煎じて飲むと高血圧に効き1週間ほどで効果があらわれるそうです。
近年、ただの調理用野菜としてだけではなく、機能性野菜としての側面も取り上げられている玉ねぎですが、その万能さには驚きです。

今はコロナ禍で暗い毎日ではございますが、この寒い冬を乗り切るためにも、玉ねぎを食べて健康維持を大切にしましょう。